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みやぎ絆大使・八乙女光さんと出会う、仙台七夕まつり 2年連続グランプリ受賞「ボタンのムツミヤ」さんを直撃!

宮城県出身で「みやぎ絆大使」の八乙女光さん(Hey! Sɑy! JUMP) が、七夕飾りWebコンテストで2025年度グランプリを受賞した「ボタンのムツミヤ」を訪れインタビュー。長年七夕飾りを作り続ける越山浩樹さん、 佳奈さん夫妻の七夕飾りについて、戦後復活80回記念を迎える今年の仙台七夕まつりへの思いなどを伺いました。

越山浩樹さん、 佳奈さん夫妻

大正13年創業 老舗ボタン屋のバラエティ豊かなボタンを眺める

八乙女:店内にずらりと、たくさんの種類のボタンが並んでいますね!

佳奈さん:うちは、大正13年創業以来、ボタンをメインにさまざまな手芸用品を扱ってきました。取り扱っているボタンの中には、ヨーロッパ製のものを仕入れた商品もあります。

八乙女:面白いボタンがたくさんありますね。レゲエのイメージのラスタカラーだったり、イラストがプリントされているものもあるのですね。お客様はどういった方がいらっしゃいますか?自分で何か手作りされる方が多いのですか?

佳奈さん:はい、お洋服やアクセサリーなどを手作りされる方が多いです。留めるためのボタンというよりも、ワンポイントとして買う方もいらっしゃいますね。長い時間迷って、たくさんボタンをレジに持ってきて購入される方もいらっしゃいます。

八乙女:アクセサリーみたいですよね。好きな人が見たらたまらないんだろうなぁ。

2025年度グランプリ受賞作品のこだわり

八乙女:ムツミヤさんでは、いつ頃から七夕飾りを作っているのですか?

佳奈さん:七夕飾りは昭和21年頃から作り始めました。その頃から家族が中心となって作っていて、従業員がいた時は彼らと、昭和50年代はアルバイトや学生さんと一緒に作っている時期もありましたが、それ以降はずっと家族で作っています。

八乙女:去年、一昨年と、2年連続でグランプリに輝いたんですよね。市民の皆さんから選ばれたというのはすごいです!

佳奈さん:新聞などで取材された影響もあってか、皆さんに投票していただいてグランプリをいただきましたが「うちがですか!?」と少しびっくりしました。

八乙女:昨年はどのようなテーマで作りましたか?

佳奈さん:2025年のテーマは「満天の星」。次の100年に向かって夢や希望を表現できたらいいなと、空に浮かぶ鶴やお花、宇宙の銀河をイメージして作りました。この作品は「デザイナーがいるんですか?」とよく聞かれました。一般的な七夕飾りとは一風変わったと言いますか、和風、洋風で括れない雰囲気があったからかもしれません。皆さんにきれいと言っていただいたのは何より嬉しかったです。

八乙女:僕だったら吹き流しの部分も全部同じように統一したくなりますが、波模様や大小のお花が並んでいたり、絶妙なバランスですよね。

佳奈さん:吹き流しが風になびいた時によりきれいに見えるように段差をつけたり、表情が出るように、大小の花を配置してみたりしました。

八乙女:バランスも考慮してデザインを考えられるようになったきっかけはあるのでしょうか?初めから上手くデザインすることは難しそうですよね。

佳奈さん:七夕飾りのデザインを担当して10年程経つんですが、初めは本当にひどいものでした。思い通りに作りたくても、素材や色合いの組み合わせが難しくて。私は淡い色が好きなので、淡いピンクだけで作ったら全然映えなかったり、折り紙だと湿気でくたっとなってしまったり。でも、そういった積み重ねから、遠くから見ても映えるようにはっきりとした色を使ったり、大きいモチーフを配置したりと、近くで見てもきれいだと思ってもらえるような表現ができるようになっていきました。

八乙女:失敗も積み重ねてイメージ通りに作れるようになっていったのですね。

佳奈さん:そうですね。テーマについても、作ろうと思ってすぐにアイデアが浮かぶわけではなくて、きれいな景色を見たり、Instagramでいいなと思う色合わせの写真を常にストックして参考にできるようにしています。

八乙女:七夕飾りにボタンを取り入れることもありますか?

佳奈さん:ボタン自体に結構な重量があるので、飾りにつけるのは難しいんですよね。昔、ボタンのモチーフを画用紙に描いて貼ったことはあるのですが、ボタンそのものをつけたことはなかったと思います。

八乙女:確かに、先ほどボタンを持たせていただきましたが意外と重さがありました。でも、七夕飾りにはボタン自体を取り入れないとしても、ボタンに囲まれていると、色々なデザインが思い浮かびそうです。

佳奈さん:お客様には季節の色のボタンを取り入れる提案をしたりするので、もしかしたらそこから色合わせの着想を得ているかもしれません。「イタリア製のボタンだからこんな色合いになるんだな」とか、「赤色一つとっても色々な色味があるな」とか、日々、色々な色合わせを見ているからこそ、七夕飾りの色選びもこだわっています。

七夕飾りを彩る 手間ひまかけたパーツ

八乙女:過去の七夕飾りのパーツも見せていただきありがとうございます。この四角い飾りもかなり手間がかかっていそうですね。

佳奈さん:これは3、4年程前に、台湾から旅行でいらした方々と一緒に作りました。折り紙や和紙で作ったパーツを貼り合わせているのですが、なかなか想定通りに形にならずに苦労しました。七夕飾りは実際に竹に吊るして上げてみないと出来栄えがわからないので、急遽デザインを変更する場合もあります。また、デザインは良くても重みに耐えられなくて竹が折れてしまったり、飾りだけが落ちてしまうこともあります。うちの場合は飾りを多くつけるので、どうしても重くなってしまうんですよね。

八乙女:重量も気にしなければいけないのですね。飾りを作る時は、まずは設計図から作るのですか?

佳奈さん:ラフなデッサンを描いたりもしますが、しっかりとした設計図はなく、作りながら手を加えて変えていく感じですね。特に、くす玉を実際に作るのは主人なので「今年はこんなイメージでお願いします」ってオーダーを伝えて作ってもらうのですが、毎回ちょっと喧嘩になります(笑)。でも、最終的には形にしてくれるので、こちらは好き勝手にオーダーしていますね。

浩樹さん:七夕飾りのくす玉の部分は、薄い花紙を使って花飾りを作ってつけていく作業をしています。花飾りは、一つのくす玉に約350個必要ですね。

八乙女:花飾り、小さい頃に作りました!七夕ではなくて学校行事の飾りだったかな。でも、僕はそんなに手先が器用ではなかったので、飾り作りは友達に任せて、ずっと逆立ちや側転とかをしていました(笑)。

浩樹さん:もしよければ、今年の花飾りを少し作ってみませんか?

八乙女:良いんですか?小さいサイズで作るのは初めてだなぁ。紙を開いていくのが難しいですね。

浩樹さん:全然気にしなくて大丈夫ですよ。意外と壊れないので結構思いっきり開いて大丈夫。

八乙女:こんな感じですか?どうでしょう?

浩樹さん:ばっちりです!せっかくだから今年のくす玉につけましょうね。

八乙女:嬉しいです!ありがとうございます。

「懐かしさ」を今に継ぐ

八乙女:今年の仙台七夕まつりは戦後復活80回記念の年。七夕飾りはどんなものになりそうですか?

佳奈さん:うちの店は昭和21年頃から七夕飾りを作っているので、七夕まつりと共にずっと歩んできたのだと改めて歴史を感じます。今年のテーマは「光の糸」。かつて母が作ったシルバーの鶴も使う予定です。

佳奈さん:こちらは昭和30年頃のうちの七夕飾りです。当初は、折り紙を細長く切って輪っか状に繋げる「輪飾り」などを入れた吹き流しがメインで、今と比べるとデザインがシンプルですよね。亡くなったおじいちゃんが従業員と一緒に吹き流しを作っていたのですが、「こういう細い吹き流しが涼しげでいいんだよね」とよく言っていました。実は、今年の七夕飾りにはこの輪飾りも一部に使っています。

八乙女:今年のために新しく作ったものだけではなくて、昔ながらのデザインも取り入れているのですね。

佳奈さん:そうですね。父や母の作っていた時の思いを引き継いでいきたいというのもありますし、七夕飾りを見て、見に来てくださった人が子どもの頃を思い出して懐かしさを感じてほしいなと思っています。

八乙女:僕も子どもの頃に吹き流しをかき分けて見ていた記憶があります。途中で休みながら、でも色々な飾りを見たくて親と一緒に頑張って歩いて、クタクタになったのも良い思い出です。

佳奈さん:うちの店では、七夕飾り作りが主人の幼少期から家族の恒例行事として残っています。お店によってはまた違うやり方や苦労があると思うんです。だから、他のお店の飾りを見ると、「ここどうやって作ったんだろう?」とか気になって見ると共に、素晴らしいなとリスペクトを感じますね。

八乙女:お話を伺って、ムツミヤさんのように家族一丸となって作っている七夕飾りもあるのだと初めて知りました。旅行などで仙台に来て、初めて仙台七夕まつりを見た方はきっと驚くと思いますし、地元の方にとっては、子どもの頃からの思い出を振り返ることができますよね。ムツミヤさんの今年の飾りも、きっと楽しみにされている方がたくさんいらっしゃると思います!